地球温暖化で降雪量が10~20%増加 2021年の大雪を北海道大学がAI解析し因果関係を実証

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 北海道大学の佐藤友徳准教授(気象学)らの研究グループは16日、2021年12月に道内で発生した記録的な大雪について、温暖化の進行で降雪量が10~20%増えたとする分析結果を発表した。道内での降雪量と温暖化の因果関係を実証した研究は初めてという。大量のデータを分析できる人工知能(AI)の一種「機械学習」と高解像度シミュレーションを組み合わせた新たな分析手法を用いた。

 

ニセコ不動産会社CEOの視点

「カメムシが多いと大雪が降る」ニセコにはそんな話があります。たしかに今年はカメムシが多かった。「今年は大雪かな?」と思っていたが、10年に一度の大寒波が訪れた。カメムシの繁殖が増える年は、夏が高温多湿であった可能性が高い。このような気候条件は、冬に日本海側で大雪をもたらす寒気が発生しやすい気象パターンと一致することがあります。2024年シーズンが始まったばかりだが、連日の大雪。今シーズンのニセコも記憶に残る「パウダーイヤー」になりそうな予感です。

カメムシと大雪の因果関係は科学的に解明されているわけではありません。しかし、地球温暖化と大雪には、一見矛盾するように思える関係がありますが、実際には密接に関連しています。以下にその理由を詳しく説明します。

1. 地球温暖化による気候システムの変化

地球温暖化は、全体的な気温の上昇を引き起こしますが、それが直接的に大雪の発生を減少させるわけではありません。むしろ、気候システムが複雑化し、極端な気象現象が増える可能性があります。

  • 気温の上昇で蒸発が増加: 温暖化によって海や湖の水蒸発が増え、大気中の水蒸気量が多くなります。これが積雪や降雪の原因となることがあります。
  • 降水量の変化: 気温が比較的低い地域では、水蒸気が雪として降る確率が高くなり、大雪を引き起こすことがあります。

2. ジェット気流の影響

地球温暖化は北極の氷を融解させ、北極域の気温上昇を引き起こしています。この現象がジェット気流(偏西風)のパターンを変化させることがあります。

  • ジェット気流が弱まると、その流れが蛇行しやすくなり、極寒の空気が中緯度地域(日本やアメリカの一部など)に流れ込むことがあります。この結果、一部の地域で記録的な大雪や寒波が発生することがあります。

3. 地域ごとの影響の違い

温暖化による大雪の影響は、地域によって異なります。

  • 日本の場合: 日本海側では、冬にシベリアからの寒気が日本海を通る際、水蒸気が多く供給されます。これが大雪の原因となります。温暖化によって海水温が上昇すると、水蒸気量がさらに増え、大雪のリスクが高まる可能性があります。
  • 北米やヨーロッパ: 温暖化に伴う寒波の頻発で大雪が発生する場合もありますが、長期的には降雪量の減少が予測される地域もあります。

4. 温暖化が進むとどうなるか?

将来的には、地球温暖化が進むことで、以下のような傾向が考えられます。

  • 大雪の発生頻度が減少: 特に都市部や低地では、気温の上昇により雪ではなく雨が降る可能性が高くなります。
  • 極端な大雪の増加: 温暖化初期の段階では、大気中の水蒸気量増加によって、極端な大雪が発生する可能性があります。

結論

地球温暖化は全体的な気温上昇を引き起こしますが、その影響で気候システムが複雑化し、大雪を含む極端な気象現象が増える可能性があります。特に日本のような気候条件では、温暖化が大雪を引き起こす一因となることがあるため、この現象は矛盾ではなく、相互に関連していると言えます。

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